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2011年11月

蟋蟀(こおろぎ)

今日は11月29日だが、通勤の帰路、草むらでコオロギが鳴いていた。

暖かな夜であるが、これが平年よりもおよそ遅いのかどうか、私にはわからない。

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鈴木良一『織田信長』(岩波新書)

日曜日に読了。前に古本屋で買っていた本だが、『応仁の乱』の続編として投入。

先の『応仁の乱』と同じ、手堅い考証と筆致のしっかりした本で、注意深く読むと、信長が今川義元、武田信玄、上杉謙信などの他の大名といかに意識が違っていたかがわかってくる。

また、戦国争覇ばかり注目する向きにはあまり知られていない朝廷・寺社本所との関係や、浅井・朝倉を倒した後の一向一揆(=ひいては国人・農民まで一続きの地域共同体)との対決、堺や槇尾寺、高野山との対決などに注目して、旧体制を破壊し日本の近世を開いた信長の姿が伝わってくる。

反面、たとえば長篠の戦いについては、一向一揆との戦いの章で

「信長は過去数年の戦闘の間にしだいに訓練された鉄砲隊を組織し、…(中略)…その威力の前には、やりを武器とする重騎兵の個人戦法というかぎりでは戦国大名軍最強に位するであろう武田軍も、ちょうど三月前三河長篠で壊滅した。」

と一言述べているだけで、たとえば「火縄銃三段射ち」のヒの字も出ない。こういう描き方はかえって痛快でもある。

また、この天正初年の一向一揆との対決から、信長の専制的性格、苛烈で残忍な面が目立ってくると指摘している。

特に天正八年(死の前々年)あたりから佐久間・林の追放、留守中に寺参りした侍女たちを「成敗」など、露骨になってくることが、「信長の封建支配の確立と集中との関係とどんなかかわりがあるのか」と、その答えは「むずかしい問題である」としながらも、そのような問いを投げかけている。

信長のかような性格は生まれつきもあろうが、確かに40代以降からひどくなる傾向に注目していることは卓見だと感じる。

その「最期」の章では、武田征伐には今までの大和や越前での支配への周到で慎重な準備が見られないとし、そのための復讐(本能寺変後に甲斐・信濃・上野の支配がたちまち瓦解したこと)を受け、それを「批判的に継承」し、克服したのが徳川家康であるとしている。

時代は信長の二人の継承者、秀吉と家康を軸に新たに動いてくのである。本書はここで終わっている。

この書によって、読者はその支配体制を含めた信長の姿、また日本の近世の幕開けを、つぶさに見ることができるであろう。

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霜月

今日から旧暦の十一月となる。

別名を「雪待月」「雪見月」というのはわかるとして、「子の月」とは何だろうか。冬至を含む月だからだろうか。

『江戸の歳事風俗誌』にみる霜月の川柳

  霜月は足袋も雪駄も盆に乗

  霜月は思案のいらぬ橋に成り

  霜月のなりで年始の愛らしさ

全然意味わからない…。

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小雪

今日は二十四節気の小雪。

中国の季節感では、

花雪随風不厭看

花雪 風に随い 看(み)れども厭(あ)きず

(唐 戴叔倫 「小雪」)

と、すでに雪が舞い飛ぶ季節だが、日本では晩秋の一番最後というところ。

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暁の星座

朝、5時過ぎに起きたので外を見てみる。

おおいぬやオリオンはすでに西に傾き、しし座が中天に躍進している。

南西に見慣れぬ二つの輝星がある。良くはかってみると一つはスピカ、その上は紛れ込んでいる惑星で、土星と分かった。

中天のししの足元にも火星が赤く輝いていて、いつもより俄然にぎやかに見える。うみへびの心臓も一目でそれとわかり、スピカの東方にも微星(からす?)が見えていて空気は澄んでいる。

今日は良く晴れるだろう。

書き忘れたが、三日月を裏返した26日の残月が、地球照を抱いてやや東側に傾いていた。

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鈴木良一『応仁の乱』Ⅱ

(つづき)

この時代の主人公は「国人」であり、また「地侍」「名主百姓」である。

荘園をめぐる彼らの闘争・動向、それと中央の寺社や守護との関わり合いがが史料に基づいて描かれてゆく。

応仁の乱よりもむしろ山城国一揆に至るまでの経過が詳細で、いささか経過がわかりにくかったので読み直したりしたが、今まで漠然としていた山城国一揆の実態が少しく理解できたように思う。

鈴木さんの文体は丁寧で手堅いが少し読みにくくて、疲れて休みながらとか車中では眠って休みながらという面もあったが、中世社会の崩壊と新しい「封建権力の芽生え」(氏の言葉:織豊・江戸の権力体制のことであろう)を詳細に描いた良著といえよう。

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鈴木良一『応仁の乱』(岩波新書)

最近応仁の乱にはまっている。

きっかけは山川ブックレットの『足利義満』『足利義政と日野富子』だったが、それから『戦争の日本史9 応仁・文明の乱』へ進んで、次にここへ来た。

大昔。高校時代に図書館で借りて読んだことのある本だが、あまり(というか本質的なことはほとんど)記憶がない。数年前どこかの古本屋で見かけて買いなおした本である。

岩波新書の緑版というのは、昨今の「学力低下」で知的地盤沈下した日本人向けと違って、高等というか難しいというか場合によっては読みにくいというか、歯ごたえがある。

少なくとも「荘園」「荘園領主」「荘官」「守護」「寺社本所」「国人地侍」「徳政」「馬借」について、ある程度の知識(高校日本史でいい)がないと読みこなすこともできないであろう。また、当時の日記の言葉なども口語訳せずに「」内に原文を入れ、「…とみていた」「…といった」「…と規定されている」と来るから、おぼろげでも文語体の原文を理解できないと進まなくなる。正直私も少し進めると疲れを覚え、平日夜はあきらめて休日専門にじっくり取り組む本に回したほどだった。

この時代の主人公は「国人」であり、また「地侍」「名主百姓」である。

(つづく…)

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古川武彦・大木勇人『図解・気象学入門』(ブルーバックスB-1721)

昨日読了。

普通の気象の本を見れば、雲の十種分類とか、雨に「暖かい雨」と「冷たい雨」があることや、高気圧からは右回りに風が吹き出し、下降気流によって雲が消え、低気圧では左回りに風が吹き込んで前線によって天気が悪くなる、ということを教えてくれるが、この本は現象のもっと根本的な原理まで切り込んでくれて、非常に納得できる。

たとえば「暖かい雨」と「冷たい雨」は、漠然と熱帯なら最初から水の暖かい雨で、温帯以北では雪の結晶が溶ける冷たい雨となると思っていたが、両者、特に冷たい雨の成因にはこんなメカニズムが潜んでいたのかと思い知らせてくれる。

言うなればこれは、「多くの可能性を持つ者の中から少数が独占的に成長するメカニズム」なのだ。

過冷却の状態に陥った水と氷の飽和水蒸気圧の差から、水に対しては不飽和だが氷晶に対しては飽和している状態が生じたとき、氷は昇華せずに成長し、水滴はどんどん蒸発して大気に水分を提供する。

その結果、最初に氷晶として成長したものの「独り勝ち」となって、微細な雲粒からある程度の大きさを持つ雪の結晶(そしてそれが解けて雨滴に)になっていく。

ただ漠然と「雲の粒が集まれば雨になる」という認識がいかに「つめの甘い」ものだったか。

また、高気圧から風が吹き出していくのであれば、なぜそこから空気はなくならないのか、少なくともなぜ気圧は下がらないのか。

暖かい空気と冷たい空気から前線が発生するというが、なぜそのような断層状態が生じるのか。

赤道付近には貿易風という東風が吹いているがそれはなぜ生じるのか。

また同じく偏西風やジェット気流はなぜ存在するのか。

「大気が不安定」というのは根本的にどういう状態か。

台風はなぜ猛烈に発達して強風や豪雨をもたらすのか。

それらを空気分子、気圧、断熱膨張、赤外線の放射、地球の自転、いわゆる「気圧のセオリー」、潜熱、高層天気図の気圧の尾根と谷、などの根本に立ち返り、原理的に納得の行くように説明してくれる。

単なる気象現象の紹介や知識の本ではなく、真の意味での気象現象の解説の本なのである。

読んで上記のような漠然とした謎が次々と溶けていったし、また気象というのはあらゆる人の生活に密着するがゆえに、また、原因と結果、成因と因果関係といった思考法になじみ鍛えるためにも、若い人をはじめ多くの一般ピープルにこそ読んでほしい本と言えよう。

大気や大地の熱エネルギーについて理解すれば、雲や風もまた接するのがおもしろくなる。

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気象学入門

今、ブルーバックスの古川武彦・大木勇人『図解・気象学入門』を読んでいる。大変良い本だ。余裕があれば紹介したい。

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立冬

昨日は立冬。

「氷が張りだし、大地も初めて凍り、雉が大水に入って蜃〈しん:大ハマグリ〉になる」と。日本では海洋性気候だからそれほど寒くはならぬ。

寒気の侵入で今朝は寒い。

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優勝の行方Ⅳ

東都大学野球一部リーグ戦は、本日17時からの優勝決定戦の結果、2-1で亜細亜大が青山学院大を下し、優勝した。

亜大のエース・東浜は毎シーズン好投を見せながら、東洋大の壁に阻まれ優勝できなかった。今回優勝し、神宮大会に出場することはうれしい。

プロ野球遅延の影響で今年の神宮大会は11月23日からであるが、明治・野村との激突など、大いに期待したい。

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優勝の行方Ⅲ

明日、17時から神宮球場で東都大学野球の優勝決定戦、亜細亜大vs青山学院大が行われる由。

17時から開始って…、行けない。

19時開始か翌文化の日にできなかったのか…。

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大オリオン

昨晩、11時過ぎにバスから降り歩いて行くと、木星が真南に大きく南中し、東に目を移すと大きなオリオンと、カペラ、すばる、双子など、絢爛な冬の星座がすでに昇ってきていた。

今日から11月。晩秋である。

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