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プリンセス

1月3日の「歴史秘話ヒストリア」の特別番組で、西欧のプリンセス三人を紹介していたのを面白く見た。

その三人はカトリーヌ・ド・メディシス(伊→仏王妃)、エリザベス一世(英女王)、エリーザベト(墺王妃)である。

三人それぞれの王妃・王女なるが故の制約ある生涯を描いていて興味深いが、それに付随するエピソードも面白い。

今では本場の宮廷料理の代表のように言われるフランス料理も、フォークや皿など優雅な食器も含めてカトリーヌがイタリアから持ち込んだものというし(それまでは木の板に載せた肉を手づかみ)、また、イギリス文化の代表のように言われる紅茶も、ポルトガルから来た妃が飲み物を所望したところ茶がないイギリスではエールが出てそれを飲んで卒倒した、その後に本国から運ばせて導入したものだという。
チョコレートの話は具体的には忘れたが、新大陸の植民地からフランスに運ばせ、興奮効果がある恋の飲み物として定着したという。

三人の中でも最後の一人、宮廷に自分の居場所がなく、自分の美にのみ他の賞賛と損じ意義を見つけていたハプスブルグ家の王妃エリーザベトの「美容の一日」は壮絶だった。

朝5時に起床すると水温10度以下(だったと思う)の水風呂に入り、そのあと髪の手入れで二時間、食事は詳しく紹介されなかったが、画面で見る限りでは朝はビスケットと紅茶、夜もそれに近い感じで、昼は何㎏かの肉塊から絞りとった肉汁(!)を飲むだけ。

昼前は趣味の乗馬、フェンシングで汗を流し、午後は日課の速歩をひたすら行なう。そのスピードは護衛の者も追いつけなかったほどであるという。

そして夕方は体重計で計測。ここで規定の体重減を果たしていない場合は夕食抜きとなる。
寝ているときはずっと仰向けに寝て、顔には生肉パック。

「決して真似しないで下さい」のテロップが出たのには大笑いした。
この生活ではほとんど晩年の諸葛孔明で、司馬仲達ではないが「王妃はもうすぐ死ぬだろう」とも言いたくなる。

そして、40歳過ぎてからは容色の衰えを隠せなくなり、人前に出なくなり、一人息子を政治的心労から自殺で失い、息子を精神的に理解できなかった傷心に苛まれながら自身もついに巡啓中にナゾの暗殺…。美貌の名声と裏腹の孤独な生涯は、我々に複雑な思いを残さざるを得ない。

お正月らしい、華やかでエピソード満載の好番組だった。

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