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小川環樹『唐詩概説』

今年最初の読了!。

読み始めてからずいぶん時間が経ってしまったが、これは第一章の「唐詩の開花」と第二~第五章の初唐~晩唐の分期の記述が、引用されている詩の味わいを理解(あるいは実感)しながら進まなければならないためで、平生の通勤帰りの疲れた頭などでははかどらなかった。つい後発の書を先に通した結果である。

次の第六章・形式は、唐詩の形式(絶句・律詩・古詩・排律など)と平仄の規則の説明で、ここまで詳しく解説してもらうとかえってわかりやすい。高校の古典の授業では逆に表面的過ぎてわかりにくかったなという感想を持った(これは押韻も同じである)。

第七章・語法は助字、対句、詩的特殊表現など、主に文法に関する事項で、これも基礎をきちんと学ぶことで理解が深まる心地がした。

第八章・押韻。これもしっかり学ぶことで理解が深まる。平声、上声、去声、入声のうち、最後のものは現代北京語の四声と対応していないこと(今まで対応しているものとばかり思っていた)、「切韻」、「広韻」などの韻書について学ぶ。

附録・参考書の項。『全唐詩』収録の詩が2200人・48000首あまりとあり、私が学生時代に三年くらいかけて読み終わった『唐詩選』が全465首で、全体がいかに膨大なものか知る。

附録の助字解説は、ほとんど文法書みたいで、ここもきつい山だった。1日数ページずつ取り組んでぶち抜く。

附録の最後、唐代の詩人年表を心楽しく年末にページをめくりながら進み、元日の夕に読了。

著者小川環樹先生はさすがに学究で、用語は簡潔、いささかも読者に媚びたところがなく風格あり。中国文学に親しみたい人には必読の書と言えよう。

私は、前に玉川大を訪問したときに大学の近くの古本屋で購入した岩波書店の「中国詩人選集・別巻」をもっていたのでその版で読んだが、いまでは岩波文庫でも出ている。

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