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谷光太郎『米軍提督と太平洋戦争』

休日にはたっぷり本を読みたいものだが、平日読んでいた本は休日になるとパタッと駄目になるので、平日と休日と分離して読むようにした。

最近の休日に読んでいる本がこれ。600ページ以上もある大部な本で、ようやく2/3くらい到達したが、提督だけでなく大統領や文官の海軍長官まで取り上げられていて興味深い。難を言えば生涯の履歴が長くて、戦歴のところがあっさりと記述されているところか。

特に目に付いた興味深いところは、

○年功序列が打破されている

米国海軍の提督は平時が少将で、ポストに応じて中将、大将になることは周知のとおりだが、それにしても例えばハルゼーがニミッツの一期上になるなど、先任順の序列でがんじがらめの日本海軍では考えられないことだ。現在話題の実力主義、成果主義の考えはアメリカでは60年前に定着しているというのを感じた。

○体ぼろぼろ

終戦後、激務がたたって脳出血で寝たきりになったキング作戦部長、ノイローゼになり自殺したフォレスタル海軍長官、激務を和らげるため酒びたりになり性格も短気になり「テリブル(鬼)」とあだ名されるようになったターナー上陸軍司令官など、当然のことかもしれぬが米軍にとっても決して楽勝ではなかった。また、アメリカ社会の厳しさというものを感じさせる。

意外に「戦意不足」で更迭された提督も多い。ハートアジア艦隊司令長官、フレッチャー機動部隊指揮官、ゴームリー南太平洋艦隊司令官など。

この本のように、日本の提督たちの出身、履歴、戦歴をまとめた伝記があるとありがたいものだ。前線に出ている人はもとより、軍政などで力を振るった人なども含めて。

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