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小塩節『自分に出会う ある生い立ちの記』

ドイツ文学者の小塩節先生の温顔に接したのは平成10年のNHK人間大学「愛の詩人ゲーテ」であった。ユーモアと薀蓄、悠揚迫らざる物腰に、「こんな人になりたい」と思わせたものであった。あるとき別な本で「苦の多い人生行路」というようなことを書かれていたので、私などと違い、文学と音楽で生きてこられたのだからどうなのだろうかと思った。それでこの本があることを知って購入した。
小塩先生の幼少の日からドイツ留学までの日々の思い出の記であるが、文面に味わいがあり、日常生活の潤いとなった。
この人は旧制高校最後の世代であるが(一年間だけ在学)、「日本アルプスがきれいに見える」というだけで叩き起こされる寮生活など、印象的なエピソードもあり、「この一年は、私の生涯を決定づける一年だった」という。
当たり前だが語学についても、語学への愛をもってみっちり勉強しているなーというのを感じた。
楽しく心豊かに読了。注文して取り寄せた甲斐があった。

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